観光省が緊急協議=地震の影響と対策
ソラウォン・ティアントーン観光・スポーツ相[=写真中央]は3月31日、観光業界の代表者と緊急会合を開き、3月28日に発生した地震が観光に及ぼす影響と対策について協議した。会合にはホテル協会(THA)、タイ旅行業協会(ATTA)、タイ航空業者協会のほか、関連する国営企業や政府機関の代表も参加した。
席上、同相はバンコク以外の観光都市に被害がなかったことを国際社会に迅速に伝える必要があるとの認識を示した。これからソンクラン連休を迎えるにあたり、今後のホテルや航空券の予約状況を注視していく方針も強調した。
観光業界からは、バンコク市内で観光客が出入りする建物の安全性を早期に保証するため、政府による証明書の発行を求める声が上がった。バンコク都は現在、建物の点検作業を進めているが、ホテル側でも自主点検を実施できる体制が整っていることから、その結果を政府が認証する仕組みを導入するよう要望が出された。あわせて、バンコク都の緊急災害被災地区指定の早期解除も求めた。保険料の上昇などの実務的な影響を避けるためで、ソラウォン大臣は提言を首相に伝える意向を示した。
ホテルは、地震発生から2日間で約1000室の予約キャンセルが発生したものの、パタヤなどでは満室が続いている。今後も航空券や宿泊予約の動向に目配りしていく方針。
同相は、政府が発信する多言語メッセージが観光客の安全に対する信頼を築く上で有効と述べ、特に中国人観光客の動向を注視していると述べた。安全性の再確認に向けて在タイ中国大使との協議を早期に行なう意向も示している。ソンクラン連休の各イベントは予定通り実施する計画で、警察庁と協力して安全対策を強化する考えも表明した。
タイ航空業者協会のクリット・パタナサーン事務局長によると、地震後2日間で加盟6社の座席予約は40~60%減少した。特に中国人の予約は60%減、インド、ベトナム、マレーシアでも40%以上の減少が見られた。キャンセルよりも予約変更の要望が多く、空港に姿を見せない乗客の割合も通常の倍にあたる10%に達したという。
ATTAのシッティワット・チーワラタナポン会長は、問題は影響そのものではなく、どれだけ迅速に安全性をアピールできるかだと述べ、政府の対応の遅れを指摘した。地震以降、旅行会社経由での入国者数は1日8000人から6000人に減少。中国人観光客数は昨年比で2割減となる可能性があるという。ATTAが中国のソーシャルメディア上で実施した調査では、回答者の30%がタイに対して否定的な印象を抱いており、65.8%が「様子見」と回答した。積極的な渡航意欲を示したのは4.1%にとどまった。
一方で、四川、雲南など中国西部の一部地域からの旅行者数は今後増える可能性があるとしている。ATTAは5月に重慶と貴州で誘致イベントを開催する予定。
THAのティアンプラシット・チャイパタラーナン会長は、地震の影響を受けていない観光地のプロモーションにメディアの協力が不可欠と述べた。バンコクを離れたタイ人宿泊客も見られるが、外国人観光客の姿もあり、こうした事実を国際的に伝えることが重要との見解を示した。会員ホテルで天井や壁の一部に被害が出た例はあるものの、建物自体に深刻な損傷はないことを確認しているという。
全国のホテルの予約キャンセルは2日間で約1100室と限定的だったが、今後の新規予約数の動向が懸念されている。4月の客室稼働率は60%程度と見込まれており、前年同月の65%には届かない可能性がある。ティアンプラシット会長は、以前のような観光促進策の導入も検討すべきだと提言している。
その他のニュース
[経済ニュース]
証取法改正緊急勅令を承認=市場監視と法執行を強化
ミャンマー地震の経済的損失=Kリサーチ試算は200億B
物品税脱税商品の摘発強化=民間2社と協力覚書
BOIがインドで投資誘致活動=医療、EV、半導体分野に照準
タイ・エアアジア=国内線シェア40%目標
国境・通過貿易=2月は19.9%増
MR. D.I.Y.=年内に200店舗出店
AISとトゥルー=3500MHz帯の入札に意欲
メディア企業のLTMH=2日にmai上場
タイ農産物の品質向上へ=国家農産物・食品規格事務局
タイシティ・エレクトリックが新製品戦略発表=シャープ製家電5製品を一挙投入
[社会ニュース]
地震で倒壊のビル=不良建材使用の可能性浮上
「地震酔い」=保健省対策ガイドライン
プーケットで高速艇が爆発=乗組員と観光客ら6人が負傷
インフルエンサーやクリエイター=課税制度整備を要望
ビル倒壊事故の現場支援=ORが都に軽油を提供
[トピックス]
ココナツ業界が動物愛護団体と提携=猿虐待イメージ払拭へ
[企業]
セントラル・パタナー=5年で1200億バーツを投入
[レポート]
外国人と国境地帯の保健衛生制度
[データ]
タイ中央銀行の四半期経済指標
コメント