大麻の娯楽目的使用を禁止へ=首相が第5種薬物指定を指示
セーター首相は5月8日に開いた麻薬問題解決に向けた会議で、大麻を第5種薬物リストに戻すための省令の改正を保健省に指示した。首相は大麻について医療や健康目的でのみ使用可能とする省令の制定を急ぐよう命じており、この件について自身のXのアカウントにも投稿した。
大麻を薬物リストから除外し、医療目的だけでなく娯楽目的でも使用できるようにした政策は、連立与党第2党であるタイ矜持(プームチャイタイ)党がプラユット前政権時に推進した。8日の会議には同党党首のアヌティン・チャーンウィラクン副首相兼内相も出席した。
タイ矜持党は大麻の娯楽利用の根拠法として、マリファナ・大麻法案を起草し、法制化を試みたが、国会下院での審議で否決されている。このため現時点では法的根拠は保健省令のみとなっており、省令を改正するだけで大麻を禁止薬物に戻すことができる。
セーター政権で保健相は最大与党のプアタイ党の閣僚枠になっており、先の内閣改造でチョラナーン・シーケーオ氏に代わってソムサック・テープスティン副首相が就任した。8日の会議にはソムサック保健相、タウィ・ソートソーン法相も列席している。
タイ矜持党は2019年にブリラム県で開いた党大会で大麻解禁の政策を提示し、同年の総選挙で党の公約としてアピールした。サックサヤーム・チッチョーブ元運輸相によれば、大麻解禁は実兄で、タイ矜持党の事実上の党首であるネーウィン・チッチョーブ氏の発案だった。しかし解禁は実現したものの、根拠法の制定は頓挫した。このため昨年の総選挙ではトーンダウンし、大麻法制について大々的に有権者にアピールすることはなかった。
アヌティン党首は、大麻が薬物指定されても、党勢には影響しないと語っている。政界では、大麻の薬物指定方針がプアタイ党の事実上の党首であるタクシン元首相が指示したもので、内閣改造でソムサック氏を保健相に起用した人事はそのための布石だったとされている。
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