2024年5月13日(月)号

大鷹正人駐タイ日本大使=着任挨拶でセーター首相を表敬

 大鷹正人駐タイ日本大使は5月9日、着任の挨拶のため首相官邸にセーター首相を表敬訪問した[=写真]。首相との会談では、日タイの関係をより身近なものにすべく、二国間協力を促進、継続していくことを確認した。


 首相は大使の就任に祝意を示すとともに、昨年12月に東京で開催された日・アセアン関係樹立50周年を祝う日・アセアン特別首脳会議が大成功を収めたことを称賛した。ビジネス分野では日本が特に自動車工業で長年のパートナーとなっていることから、タイ政府として2国間協力を前進させ、強化に取り組む用意があると述べた。首相は日本で5月23、24日に開催される第29回日経フォーラム「アジアの未来」に出席し、講演する予定でいることを伝え、主要産業での投資と協力促進の良い機会になると述べた。
 大鷹大使は、日本の民間部門が引き続きタイに関心を示していることを伝え、自動車工業の過渡期にあって協力をさらに強化する道を模索したいと述べた。
 首相はタイと日本の新たな2国間メカニズムを歓迎した。昨年12月の東京での日・タイ首脳会談で、岸田首相がタイに拠点を置く次世代自動車の生産支援に向けた「エネルギー・産業対話」を立ち上げると表明、セーター首相はタイにおける日本の自動車関連企業の活動を支援することを約束している。首相は大鷹大使に、エネルギー・産業対話のメカニズムをタイが全面的に支援する用意があることを伝えた。会談では人材育成における協力についても意見を交換し、様々な分野での人材の強化は双方にとって有益との見解を共有した。
 ミャンマー情勢に関しては、セーター首相が人道支援を行なっていることを伝えた。大使はタイの取り組みを称賛し、すべての当事者が平和的な交渉に向けて前進することを期待していると語った。
 大鷹大使は1961年9月16日生まれ。東京都出身で、1986年に外務省に入省した。2009年2月に参事官として在タイ日本大使館に勤務し、11年7月から13年までは在タイ日本大使館の公使を務めており、タイへは2度目の赴任。着任時には「これまで多くの先人が築き上げてきた両国の素晴らしい友好関係をさらに発展させていくために、力を尽くす機会が与えられたことを大変嬉しく思っている」とのコメントを残している。

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