2026年3月25日(水)号

輸出は20か月連続で拡大=2月は9.9%増

 商業省が3月24日に発表した2月の物品輸出額は294億3970万㌦(9125億6700万バーツ)となり、前年同月比で9.9%増加し、20か月連続の拡大となった。商業政策戦略事務局(TPSO)のナッタヤー・スチンダ次長[=写真]によれば、石油関連・金・武器を除いた輸出は11.0%増加した。主な牽引役は電子機器と電気製品で、AI時代への技術の高度化や、地政学的緊張に伴うサプライチェーン分散の動きが成長を支えている。また、農産物・食品の輸出も堅調に拡大しており、ドリアン、ランブータン、ロンガン、パイナップル、動植物油脂、ペットフード、加工鶏肉などが伸びている。2026年1~2月の輸出は17.0%増となり、石油関連・金・武器を除いた場合は15.8%増となった。


 2月の輸出額は294億3970万㌦で、前年同月比9.9%増、輸入額は322億7330万㌦で、31.8%増となり、貿易収支は28億3360万㌦の赤字となった。1~2月では、輸出額が610億1270万㌦で、17.0%増、輸入額が671億4980万㌦で、30.5%増、貿易収支は61億3710万㌦の赤字となった。
 バーツ建てでは、2月の輸出額は9125億6700万バーツで、前年同月比0.3%増、輸入額は1兆137億3300万バーツで、20.6%増、貿易収支は1011億6600万バーツの赤字となった。1~2月では、輸出額は1兆8933億1200万バーツで、6.7%増、輸入額は2兆1111億7800万バーツで、19.1%増、貿易収支は2178億6600万バーツの赤字となった。
*農産品・農産加工品
 農産品・農産加工品の輸出額は2月に前年同月比5.7%減となり、2か月連続で縮小した。農産品は3.6%減で7か月連続の減少、農産加工品は7.7%減で2か月連続の減少となった。ペットフードは4.7%増で、6か月連続の増加(日本、イタリア、ドイツ市場で拡大)、生鮮・冷蔵・冷凍・乾燥果物は62.3%増で、3か月連続の増加(中国、インドネシア、アラブ首長国連邦市場で拡大)、加工鶏肉は9.4%増で、3か月連続の増加(日本、英国、オランダ市場で拡大)、動植物油脂は271.1%増で、7か月連続の増加(インド、マレーシア、ミャンマー市場で拡大)となった。
 一方で、天然ゴムは26.2%減で、10か月連続の減少(中国、日本、マレーシア市場で減少した一方、インド、トルコ、パキスタン市場では増加)、小麦製品・その他調理食品は13.5%減で、2か月連続の減少(中国、ミャンマー、日本市場で減少、米国、オーストラリア、ラオス市場で増加)、キャッサバ製品は19.1%減で、8か月連続の減少(中国、米国、インドネシア市場で減少、日本、韓国、サウジアラビア市場で増加)、砂糖は53.0%減で、4か月連続の減少(インドネシア、カンボジア、ラオス市場で減少、マレーシア、ミャンマー、パプアニューギニア市場で増加)、飲料は19.3%減で、前月の増加から減少に転じた(ベトナム、中国、シンガポール市場で減少、ミャンマー、ラオス、フィリピン市場で増加)、冷蔵・冷凍鶏肉は20.8%減で、2か月連続の減少(中国、韓国、アラブ首長国連邦市場で減少、日本、マレーシア、香港市場で増加)となった。
 1~2月では、農産品・農産加工品の輸出は3.8%減となった。
*工業製品
 工業製品の輸出額は2月に前年同月比13.3%増となり、23か月連続で拡大した。コンピュータ・同部品は49.8%増で、23か月連続の増加(米国、中国、シンガポール市場で拡大)、自動車・同部品は6.3%増で、3か月連続の増加(オーストラリア、日本、米国市場で拡大)、電話機・同部品は217.7%増で、9か月連続の増加(米国、シンガポール、メキシコ市場で拡大)、機械・同部品は28.4%増で、10か月連続の増加(米国、日本、香港市場で拡大)、変圧器・同部品は47.1%増で、17か月連続の増加(米国、メキシコ、オランダ市場で拡大)、無線送信機・電信・電話・テレビ受像機は251.5%増で、8か月連続の増加(米国、香港、オランダ市場で拡大)となった。
 一方で宝石・宝飾品(金を除く)は30.0%減で、前月の増加から減少に転じた(インド、米国、シンガポール市場で減少、香港、ドイツ、日本市場で増加)、合成樹脂は4.4%減で、8か月連続の減少(日本、インドネシア、ベトナム市場で減少、中国、インド、フィリピン市場で増加)、化粧品・石けん・スキンケア製品は23.9%減で、3か月ぶりに減少(日本、ミャンマー、オーストラリア市場で減少、フィリピン、マレーシア、米国市場で増加)、化学製品は6.9%減で、前月の増加から減少に転じた(インド、中国、日本市場で減少、インドネシア、ベルギー、ミャンマー市場で増加)。
 1~2月では、工業製品の輸出は21.3%増となった。
*輸出市場
 ナッタヤー氏によれば、輸出は主要市場の多くで引き続き良好に拡大している。電子機器と通信機器が米国、EU、アセアン(5)市場における主な牽引役となっている。一方、中国市場では生鮮果物やゴム製品などの農産品が成長を支えた。また、地政学的緊張のなかで中東市場における食品需要も高まっている。
 主要市場向けは16.6%増となり、米国が40.5%増、中国が0.4%増、日本が9.7%増、EU(27)が20.6%増、アセアン(5)が17.8%増となった。一方、CLMV市場は11.4%減となった。
 有望市場向けは3.3%増となり、オセアニアが8.6%増、中東が19.4%増、中南米が25.6%増、アフリカが20.4%増、英国が27.2%増となった。一方、ロシア・CIS市場は30.1%減、南アジア市場は26.1%減となった。
 その他の市場は60.6%減となった。
 米国市場は40.5%増で、29か月連続の拡大となった。コンピュータ・同部品、ファクス・電話機・同部品、無線送信機・通信機器が伸びた一方、ゴム製品、宝石・宝飾品、缶詰・加工水産物は減少した。1~2月では41.8%増となった。
 中国市場は0.4%増で、3か月連続の拡大となった。生鮮・冷蔵・冷凍・乾燥果物、銅・銅製品、ゴム製品が増加した一方、天然ゴム、化学製品、小麦製品・その他調理食品は減少した。1~2月では16.7%増となった。
 日本市場は9.7%増で、3か月連続の拡大となった。自動車・同部品、コンピュータ・同部品、宝石・宝飾品が増加した一方、鉄鋼製品、化学製品、天然ゴムは減少した。1~2月では6.1%増となった。
 EU市場は20.6%増で、6か月連続の拡大となった。二輪車・同部品、変圧器・同部品、ゴム製品が増加した一方、天然ゴム、その他電気製品・同部品、レンズは減少した。1~2月では19.2%増となった。
 アセアン(5)市場は17.8%増で、9か月連続の拡大となった。宝石・宝飾品、コンピュータ・同部品、ファクス・電話機・同部品が増加した一方、砂糖、自動車・同部品、合成樹脂は減少した。1~2月では24.0%増となった。
 CLMV市場は11.4%減で、6か月連続の減少となった。石油製品、砂糖、飲料が減少した一方、宝石・宝飾品、その他畜産品、自動車・同部品は増加した。1~2月では10.0%減となった。
 南アジア市場は26.1%減で、前月の増加から減少に転じた。宝石・宝飾品、化学製品、機械・同部品が減少した一方、動植物油脂、石油製品、プラスチック製品は増加した。1~2月では8.8%減となった。
 オセアニア市場は8.6%増で、4か月連続の拡大となった。自動車・同部品、小麦製品・その他調理食品、鉄鋼製品が増加した一方、エアコン・同部品、機械・同部品、冷蔵庫・冷凍庫・同部品は減少した。1~2月では49.3%増となった。
 中東市場は19.4%増で、3か月連続の拡大となった。宝石・宝飾品、コンピュータ・同部品、小麦製品・その他調理食品が伸びた一方、米、エアコン・同部品、ゴム製品は減少した。1~2月では16.7%増。
 アフリカ市場は20.4%増で、前月の減少から拡大に転じた。自動車・同部品、米、機械・同部品が増加した一方、缶詰・加工水産物、合成樹脂、小麦製品・その他調理食品は減少した。1~2月では8.8%増。
 中南米市場は25.6%増で、3か月連続の拡大となった。ファクス・電話機・同部品、変圧器・同部品、コンピュータ・同部品が増加した一方、エアコン・同部品、天然ゴム、洗濯機・乾燥機・同部品は減少した。1~2月では19.9%増となった。
 ロシア・CIS市場は30.1%減で、前月の増加から減少に転じた。コンピュータ・同部品、航空機・宇宙機器・同部品、化粧品・石けん・スキンケア製品が減少した一方、ゴム製品、ファクス・電話機・同部品、機械・同部品は増加した。1~2月では16.3%減となった。
 英国市場は27.2%増で、2か月連続の拡大となった。自動車・同部品、内燃機関・同部品、エアコン・同部品が増加した一方、二輪車・同部品、コンピュータ・同部品、化粧品・石けん・スキンケア製品は減少した。1~2月では18.9%増。
*展望
 2026年の輸出について、商業省は、世界の地政学的リスクのなかでも引き続き拡大傾向が続くと予想している。米国が1974年通商法122条の適用に切り替えたことにより、タイからの輸入関税は従来の相互関税率より低下し、150日間にわたる輸出の前倒しを後押ししている。また、301条に基づく調査は年央までの枠組みで進められており、その結果は年末頃に明らかになる見通し。
 一方で、ホルムズ海峡の閉鎖が長期化する見通しにある。エネルギー価格の上昇や生産・輸送コストの増加を通じて、貿易相手国の購買力に影響を及ぼすリスクがあり、今後の輸出に影響を及ぼしそう。商業省は状況を継続的に監視し、影響評価を行なうとともに、官民の関係機関と協議し、国民全体への影響を軽減する対策を進めている。ナッタヤー氏は、危機下においても食品輸出の拡大を推進するとともに、新市場への分散を図り、タイの貿易が成長を維持しつつ危機のなかで機会を確実に捉えられるよう取り組んでいると述べた。

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