首相がNY・ロンドンで投資誘致=FETCO・SETと資本市場PR
アヌティン首相は、タイ資本市場連合会(FETCO)、タイ証券取引所(SET)、民間部門と連携し、ニューヨークとロンドンで投資ロードショーを展開する。国連総会(UNGA81)への出席に合わせ、タイ経済の成長力や資本市場の投資機会を海外投資家に訴え、長期資金の呼び込みを図る。
首相は9月22日、ニューヨークの国連本部でUNGA81の開会式に出席する。同日午後にはバンク・オブ・アメリカや投資家との円卓会議を開くほかパシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)幹部とも協議する。
23日はグーグルやブルックフィールドなどの米民間企業と会談。24日はニューヨーク証券取引所(NYSE)幹部と協議し、ジェフリーズ・グループとの投資家円卓会議に臨む。同日夕にUNGA81で一般討論演説を行なった後、ロンドンへ向かう。
25日のロンドンでは、金融・サービス業界やタイ・英国ビジネス協議会の関係者と会談するほか、UBSグループ、ヴァージン・アトランティック航空、ロールス・ロイスの幹部とも協議する。
タイ資本市場では海外資金の流入が続いている。SET指数は8月末時点で年初来26.6%上昇。外国人投資家は1~8月に511億8300万バーツの買い越しとなった。8月の1日平均売買代金も前年同月比48.1%増の750億5000万バーツに拡大した。
パイブーン・ナリントランクンFETCO会長は、今年は3~4年ぶりにタイ株式市場で外国投資マネーが純流入に転じたと説明した。アジア市場のなかでもタイへの資金流入が目立ち、タイ株のリターンも過去4年で初めて世界市場を上回っているとの見方を示した。
政府がデジタルやAIなど新産業への投資を重視するなか、投資委員会(BOI)への外資の投資申請も増えている。パイブーン氏は、投資の拡大が製造業など実体経済へ広がれば、国内支出や雇用にも波及するとみている。
信用面では、フィッチ・レーティングスがタイの長期外貨建て発行体デフォルト格付けを「BBB+」で据え置き、見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げた。これで主要格付け会社3社の見通しはいずれも「安定的」となった。
アサデート・コンシリSET所長は、海外投資家にタイ資本市場の成長余地を説明し、長期投資につなげる方針を示した。SETが訴える材料は主に3点ある。
第1は、上場企業の業績が過去3~4年で初めて力強い成長に戻ったこと。第2は、タイ経済の成長エンジンがデジタルやAIなど新産業へ移り、機関投資家が注目する長期的な成長ストーリーが形成されつつあること。第3は、政府が重視する国の競争力ぼ向上だ。
アサデート氏によると、SET指数が100ポイント上昇すれば、株式時価総額は約1兆バーツ増える。投資家が得た利益が消費などを通じて国内へ還流すれば、実体経済にも効果が広がると述べた。
政府とFETCO、SETはニューヨークとロンドンで金融機関や機関投資家との接点を広げ、タイ資本市場への長期資金流入と実体経済への投資拡大につなげる。
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