2026年9月25日(金)号

JSCCIB、政府の規制見直しを評価=物流ハブ化へ2件の法令改正

 商業・工業・銀行の経済3団体合同常任委員会(JSCCIB)は9月23日、事業活動の障害となっている法律・規則の見直しについて、政府が民間部門の提案を取り入れ、具体的な対応を進めていることを評価した。事業円滑化開発小委員会の第2回会合では、緊急提案36項目への対応方針を確認したほか、タイを地域の貨物輸送・物流拠点へ引き上げるため、2件の法令改正を進めることで合意した。
 会合はパコーン・ニラプラパン副首相が議長を務め、政府機関とJSCCIBの代表が出席した[=写真]。経済・事業環境の変化に合わせて法律や規則を見直し、事業者の負担軽減や貿易・投資環境の改善を急ぐ。検討結果は経済問題解決のための官民合同委員会(JPPCC)の本会議を経て、手続きに沿って閣議に提出する。


 タイ商業会議所(TCC)のポット・アラムワタナノン会頭は、パコーン副首相と政府機関が民間部門の提案を重視し、法律・規則の改正を具体的に進展させたことを評価した。官民の連携が事業コストの削減や手続きの円滑化、国の競争力向上につながるとの期待を表明した。
 物流分野では、輸送上の制約を減らし、タイの地域物流拠点としての役割を強化する2件の法令改正案と規制影響評価(RIA)を承認した。
 1件目は通過貨物に関する法律の改正案。貨物の通過輸送を円滑にし、法的な障害を減らすことで、貿易・物流活動から収益を得る機会を広げる。2件目は仏暦2522年陸運法に基づく省令の改正案で、コンテナトラックの高さに関する基準を現在の輸送実態に合わせる。物流効率の向上と事業者のコスト削減を図る一方、安全対策やインフラの対応状況にも配慮する。今後、閣議に提出して審議する。
 JSCCIBが提案した法律・規則の見直しは全部で52項目。会合では対応方針を4グループに分けた。
 第1グループは15項目で、関係機関がすでに対応済みか、適切な法律・運用指針があるため対応を終了する。第2グループの23項目は閣議に提出し、担当機関に法律・規則の改正を急がせるか、必要な対応を指示する。第3グループの13項目は、適切で包括的な結論を得るため、詳細や対応方針を追加で検討する。第4グループの1項目は、追加情報や明確化を待つため、提出を当面延期する。
 このうち第2、第3グループを合わせた36項目について、政府と民間部門が優先的に対応を進める。
 主な提案には、客室60室以上のホテルに排水処理システム管理者の配置を義務付ける基準の見直し、小売業、飲食店、ホテルで働く学生・生徒や高齢者を対象とするパートタイムの最低賃金設定がある。
 小規模ホテルにおける技術レベルの労働安全担当者に関する基準の見直しや、食品取扱者研修の基準を事業形態や規模に合わせて緩和する案も盛り込まれた。
 追加検討する提案には、障害者雇用比率の算定方法に選択肢を増やす案や、経済状況、雇用形態、事業環境の変化に合わせて一部措置を見直す案などが含まれる。
 ポット氏は、法律改正の狙いは条文を直すことだけではなく、特に中小企業(SME)がコストの低下や手続きの迅速化、現在の事業運営に合った規則の効果を実感できるようにすることが重要と説明した。JSCCIBとして政府と緊密に連携し、承認された提案が実際の運用につながり、具体的な成果を生むよう進捗を確認する。
 会合にはJSCCIBを構成する3団体の代表が出席した。TCCからポット会頭、タワッチャイ・セータチンダ事務局長と関係委員、タイ工業連盟(FTI)からキッティ・タンチットマニーサック上級副会長、ニンスワン・リーララサミー副会長、タイ銀行協会からウォラクリット・チャルウォンパック事務局長が参加した。
 JSCCIBは今後も政府機関と連携し、各提案の進捗を継続して確認する。法律・規則の見直しを通じて国民や事業者の負担を軽減し、事業活動の円滑化や投資拡大、タイの競争力向上につなげる方針だ。

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