2024年10月10日(木)号

ヤンマーSPが創立45周年=コンケン県で祝賀イベント開催

 ヤンマーSP社(YSP)は創立45周年を記念して、コンケン県のKICE国際会議場で「YANMAR SHOW FEST 2024」を開催した。10月3日に開催したイベントではヤンマーの農業技術分野の最先端のイノベーションの特別展示のほか、ライブエンターテイメントも実施した。またCPグループの種苗会社であるチアタイ社との間で、農業関連のソルーションやイノベーションに関する知識交換を柱とする協力覚書に署名した。
 会場では農機に加え、船舶用エンジンや建機も展示した。山口亮介社長は「生産性を高めるだけでなく、環境にも配慮した先進技術で農家をサポートすることが我々のビジョン」と述べた。
 YSPは、ヤンマーの東南アジアにおける横水エンジン生産拠点として、タイのSPインターナショナル社との合弁で1978年7月に設立された。以来、45年にわたって生産性と持続可能性を高める革新的な農機を提供することでタイの農家の信頼できるパートナーとなっている。山口社長によれば、品質、耐久性、サービスに重点を置くことで知られるヤンマーの革新的なアプローチがタイの農業の未来を形作る上で、重要な役割を果たしてきた。
 YSPは横水エンジンの生産会社として長らく活動をしてきたが、2011年にアグリ事業系のタイ現地法人のYAMT社と統合し、新生YSPとして再スタートした。第2工場をラーカバン工業団地にある第1工場の隣接地に増設し、トラクターの生産を開始した。
 2014年には建機部を立ち上げ、5㌧クラスのバックホーのタイ国内販売を開始し、エンジン、農機、建機へと多角化を進めている。

EF393T45周年記念モデル


 アグリ事業の東南アジア展開に合わせ、2014年にタイと周辺国向け(カンボジア、ラオス、ミャンマー)の耕耘機の生産・販売を開始。2015年からは中国子会社の洋馬農機(中国)製乗用田植え機、普通型コンバインのタイ国内販売を始めるなど、水田用機械のラインアップが充実した。17年からは、サトウキビ収穫機の生産、販売を世界に先駆けて開始している。17年からはインドのインターナショナル・トラクターズ社(ITL)製トラクターを「ソリス」ブランドで販売開始した。ヤンマー・ホールディングスは05年にITLに出資し、17年には株式を追加取得している。
 この日の祝賀会では、45周年を記念してトラクターのEF393T45周年記念モデルを発表したほか、「ソリス」ブランドのソリス30、50、75、105のトラクターも披露した。EF393Tは39馬力のエンジンを搭載し、燃費効率に優れ、農家に利便性を提供しつつ、重作業にも対応する。合わせてヤンマーの電動農機のeコンセプトも発表した。二酸化炭素の排出を削減し、農家に環境に優しい動力源を提供する。
 この日のイベントでは、新たなブランド・アンバサダーとして人気男優のナデート・クキミヤさんの起用を発表した。ヤンマーの最新のテレビCMに出演し、「あなたが私たちを選ぶから」というメッセージを伝える。若い世代に人気があるナデートさんの起用で次世代の農家にアピールする。

ピントーン社とIEAT=シラチャーに新たな工業団地

 工業団地開発・運営のSET上場企業、ピントーン・インダストリアルパーク社(PIN)はチョンブリ県に新たな工業団地を開発する。タイ工業団地公団(IEAT)と提携し、22億バーツを投じて造成する。10月9日にIEATと契約を取り交わした[=写真]。
 シラチャー郡に新たに開発する工業団地は「ピントーン工業団地7」で、総面積は1059ライ。今年7月17日にIEATの承認を得ていた。自動車部品、医療機器、電子機器、再生可能エネルギーなどターゲット産業の入居を想定している。特に地政学的対立の結果、生産拠点の再配置を進めている外資の進出を見込む。IEATのスメート・タンプラサート総裁代行は、東部経済回廊(EEC)エリアへの中国、台湾、日本からの投資が促進されると期待している。
 ピントン社のスラット・パタナウォンユンヨンCOOは、中国のEV産業のタイでの投資が増えていることから、中国企業の進出に期待している。同社は「ピントーン8」(1101ライ)の新規開発と「ピントーン3」の拡張(697ライ)も計画中で、IEATへの申請準備を進めている。IEATとは6件の工業団地で提携している。
 「ピントーン7」は現在、環境影響評価(EIA)を実施中で、来年半ばに着工予定。スラット氏によれば、すでに700ライの土地の購入に関心を持つ企業があるという。
 スメートIEAT総裁代行によると、今年最初の9か月間に工業団地の新規造成と拡張プロジェクトが11件あり、総面積は8943ライを数える。さらにIEATへの申請を準備中のプロジェクトがピントーン社の2事業と「ロジャナ・ノンヤイ2」(1302ライ)の3件ある。すでに承認された11件と準備中の3件を合わせると総面積は1万2000ライに達する。

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