BOIが電子産業展「THECA」=PCBなど世界300社超が参加
投資委員会(BOI)は、タイ・プリント基板協会(THPCA)、香港プリント基板協会(HKPCA)と共催し、8月26~28日に「Thailand Electronics Circuit Asia 2026(THECA2026)」をBITEC展示場で開催する。「Innovating PCB and Advanced Electronics with Next-Gen Packaging(次世代パッケージングによるPCBと先端電子の革新)」をテーマに、世界各地から300社を超える企業が参加する。原材料、プリント基板(PCB)とプリント基板アセンブリ(PCBA)の製造、製造技術・機械、スマート・マニュファクチャリング・システム、AI技術、電子機器まで、電子産業のサプライチェーン全体を網羅する。

ビジネスネットワークの構築、知識や情報の共有、投資機会の拡大を図る場として、世界各地から7000人以上の来場を見込む。タイをアジアの先端技術・電子産業の中心地へ引き上げる効果も期待されている。
BOIのナリット・トゥードサティラサック事務局長[=写真中央左]は、THECAを世界の製造業者、技術開発者、投資家、バイヤーを結ぶ国際協力の場とし、タイ企業が世界の電子産業サプライチェーンへ参入する機会を広げたいとの考えを示した。
BOIは今回、人材育成ゾーン「ワークフォース・パビリオン(Workforce Pavilion)」を初めて設け、人材面での機能を拡充する。BOIと高等教育・科学・研究・技術革新政策評議会事務局(NXPO)がタイの主要教育機関と連携し、進路指導、求人と人材のマッチング、国内外の有力企業への就職応募やインターンシップの機会を提供する。世界の産業需要に合った人材の育成を支え、長期的な成長の基盤を築く。
「ローカル・サプライチェーン・パビリオン」も設ける。PCBや先端電子産業に携わるタイ国内の製造業者とサプライヤーが集まり、ビジネスネットワークを構築し、世界のサプライチェーンと結びつく機会を得られるようにする。タイ国内のサプライチェーンを強化して輸入への依存を減らすほか、タイ企業の国際市場進出を支援する。人材と事業者の両面から国内の産業エコシステムを高度化し、将来の先端技術産業への投資に対応する。
2023年から2026年6月までに、BOIが受け付けた半導体・先端電子産業への投資申請は880件、投資予定額は9000億バーツを超えた。対象はチップ設計、半導体の製造・検査、PCB・PCBAの製造、スマート電子機器の製造など多岐にわたる。
このうち、PCBと原材料関連は計224件、投資予定額は3310億バーツを超えた。PCB・PCBA産業のサプライチェーンが、より包括的な形へ発展していることを示している。AI、EV、スマートデバイスの将来的な成長に対応する、地域有数の先端電子製品の生産拠点として、タイが高いポテンシャルを持つことも浮き彫りとなった。
ナリット事務局長は、世界的なサプライチェーンの再編が進むなか、タイが世界有数のPCB生産拠点の一つとして台頭していると指摘した。世界的なPCBメーカーの半数以上がタイを生産拠点に選び、投資を継続しており、タイの電子産業を支える重要な原動力になっていると説明した。
THECAの開催は、タイを地域のPCB・先端電子産業の生産拠点として確立するだけでなく、タイの人材や企業を世界のサプライチェーンへ結び付ける重要な機会になると強調した。次世代電子産業を、タイに持続的な成長をもたらす「ニュー・グロース・エンジン」へ育てる考えを示した。
会場では、PCB技術、電子機器製造サービス(EMS)、半導体、次世代電子産業向けフォトニクスを扱う50テーマ以上の国際会議、セミナー、ワークショップを開く。「The Edge AI–Future Mobility Strategic: Synchronizing Thailand’s Intelligent Electronics Ecosystem」と題するフォーラムも開催する。エッジAIとフューチャー・モビリティの方向性や事業機会、タイのインテリジェント電子産業エコシステムの開発について知識と情報を共有する。世界各地の専門家や業界の指導者が参加し、意見を交わす予定だ。
タイ・プリント基板協会のピターン・オンコーシット会長によると、2026年のタイの先端電子産業の市場規模は480億~520億㌦に達する見通し。半導体と先端パッケージング分野は年平均15~20%、AIサーバー・データセンター向け電子分野は年18~22%の高い成長が見込まれている。電子産業がタイの新たな経済成長の原動力の一つになりつつあり、タイを地域の先端技術製品の生産拠点へ引き上げる重要な機会を迎えていることを示している。
香港プリント基板協会のキャニス・チュン会長は、アジアが世界の電子産業のサプライチェーンの中心地になりつつあり、国際協力がAI、半導体、先端電子産業の成長を支える重要な要素になると指摘した。
THECA2026は、世界の製造業者、バイヤー、投資家、業界の指導者を結ぶ国際的なプラットフォームへ発展しており、地域の電子産業拠点、世界の事業者やバイヤーにとっての「アジアへのゲートウェイ」として、タイの役割を明確に示すと説明した。
記者会見では、「未来の技能と世界の電子産業における機会」をテーマとする特別パネル討論も行なわれた。NXPO幹部、タイ・プリント基板協会、マハナコン工科大学の学長らが登壇し、電子・半導体産業の成長に対応する人材育成について意見を交換した。
NXPOを中心に産官学の連携をまとめ、ワークフォース・パビリオンの活動へつなげる。労働者の技能向上、人材基準の引き上げ、将来の技術産業における雇用機会の創出を目指すことを確認した。
イベントは、KCEエレクトロニクス、オウロメックス、三菱電機ファクトリーオートメーション(タイランド)の支援を受けて開催する。
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