スパチー副首相が経済4部会設置=貿易・観光・農業・SMEを横断
スパチー・スタムパン副首相兼商業相は8月10日、総理府で開かれた貿易・観光・地域経済開発小委員会の第1回会合で議長を務め、クリエイティブエコノミー、農業、地域経済・中小企業(SME)、国際貿易の4作業部会の設置を決めた。6か月から1年以内に成果を出す「クイックウィン」と、2~4年で構造改革につなげる「ビッグウィン」を策定し、規制緩和や市場分散、事業者の競争力向上を急ぐ。

会合には、サビダー・タイセート文化相、スラサック・パンジャルンウォラクン観光・スポーツ相、小委員会顧問のウィーラサック・コーワスラット氏、コープサック・プートラクン氏のほか、政府機関、民間部門、有識者の代表が出席した。
スパチー副首相は、今回の取り組みについて、首相が示した経済刺激策の枠組みを具体化するものと説明した。小委員会は貿易とサービスを担当し、観光、品質・ウェルネス、クリエイティブエコノミー、農業・食糧安全保障、小売・卸売、国際貿易まで幅広く扱う。短期的な問題解決と長期的な構造改革を組み合わせ、タイ経済の競争力を高める。
◆4部会で分野横断
第1の「クリエイティブエコノミー/ビジターエコノミー開発作業部会」はウィーラサック氏が議長を務める。タイの文化資本、独自性、体験を活用し、訪問者が生み出す付加価値を高める。地方都市や地域社会、商品、サービスを結びつけ、観光消費の波及効果を広げる。
第2の「農産品・食糧安全保障・高付加価値農業作業部会」はコープサック氏が議長を務める。生産、加工、市場まで農業のサプライチェーン全体を高度化し、農産品の付加価値を引き上げる。産業や投資との連携を強め、食糧安全保障にも取り組む。
第3の「地域経済・SME作業部会」もコープサック氏が議長を務める。起業から事業者の負担軽減、許認可制度の改善、知識向上、商品・サービスの高度化、事業規模の拡大、公正な競争まで、事業者を取り巻く仕組み全体を対象とする。小売・卸売も関連分野として扱う。
第4の「国際貿易作業部会」はウィーラサック氏が議長を務める。貿易の均衡、新市場の開拓、FTAの活用、世界貿易を巡る変化や地政学的圧力への対応を検討する。輸出に占めるSMEの比率を高め、特定市場への依存リスクを抑える。
◆1年以内に規制緩和策
スパチー副首相は、4作業部会の共通課題として、6か月から1年以内に実績を示す「クイックウィン」を策定すると説明した。事業の障害となる規制を見直し、規制緩和や事業活動の利便性向上、競争力強化を重視する。多額の予算を必要としない施策も優先する。
同時に、2~4年で構造改革や事業者の能力向上につなげる「ビッグウィン」もまとめる。市場の分散や協力関係の構築を急ぎ、積極的な貿易振興策を通じて既存の制度やネットワークも活用する。タイ経済の成長力を高め、輸出構造のバランスを改善する長期的な枠組みも構築する。
4作業部会は継続的に連携し、担当主体や目標を明確にした提案を小委員会へ提出する。その後、経済問題解決のための官民合同委員会での審議につなげる。
ウィーラサック氏は、クリエイティブエコノミーとビジターエコノミーを国の競争力向上につなげるため、新たな事業機会を探る考えを示した。国際貿易では、経済大国間の競争が続くなか、タイ企業や国内サプライチェーンを世界市場へ結びつける新たな分野や機会を早急に探すとした。
コープサック氏は、幅広い分野から意見を集め、各地域が抱える問題を政策面での解決策へ結びつけると説明した。農業では近代的農業や高付加価値農業への転換を目指し、生産の上流から市場までを対象とする。地域経済とSMEでは、許認可負担の軽減、知識向上、スケールアップの支援までを包括的に扱い、世界市場で競争できる企業の育成を図る。
◆文化・観光政策も連動
サビダー文化相は、文化資本をクリエイティブエコノミーへ発展させ、地域で新たな価値や雇用、所得を生み出す考えを示した。伝統、芸術・文化、タイ独自の特色を生かした体験型観光も支援する。
スラサック観光・スポーツ相は、今回の枠組みが、観光客の信頼と安全の確保、観光地や地方都市の開発、地域社会への所得分配など、観光分野の課題と一致すると説明した。
国内観光の刺激策やサービス業への支援に加え、観光地の開発や持続可能性の確保に充てる観光客向け料金の徴収方法についても協議する。
会合に参加した貿易、観光、産業、農業、銀行などの民間部門からは、4作業部会の活動にSMEを参加させることや、50県を超える地方観光都市への支援、地域の実情を政策へ反映させるための県レベルの官民合同委員会の活用、タイ企業が公平に競争できる環境の確保などを求める意見が出た。
◆短期成果と構造改革を両立
スパチー副首相は、4作業部会に対し、定めた期間に沿って作業を急ぎ、国民や事業者が短期間で効果を実感できる「クイックウィン」を打ち出すよう求めた。同時に、2~4年先を見据えた「ビッグウィン」で構造改革を進める。各部会の提案を精査した後、小委員会を経て官民合同委員会へ提出し、貿易、観光、農業、地域経済、SMEを結びつけた経済政策として具体化させる。
タイ・ミャンマー国境貿易=首脳訪問が回復を後押し
クボタが修理需要拡大で=AI活用し保守サービス強化
PTT、医療器具洗浄剤を国産化=ナムウィワットと販売契約
全システムに多要素認証=政府機関にパスワード変更要求
公務員定員の増加を抑制=支援職11職種は退職後に廃止
洪水・旱魃対策を強化=5地域に委員会、リスク地図作成へ
南部5県の洪水対策に8.4億バーツ=月末にソンクラーで地方閣議
職業教育委事務局=野里電気工業と協力
ゴム公団、BPラバーとMOU=月5万トン以上を取引
トヨタ、新型「コースター」発売=安全装備拡充、217万5000バーツ
グローバル・グリーン・ケミ=B7移行でバイオ燃料需要増
TATがマレーシア市場を開拓=双方向観光と体験型旅行を重視
シリポン運輸副大臣がテスラと協議=EV検査技術と人材育成で協力
DITPがセネガルで商談=食品・工業品で2.31億バーツ
キャッサバの販路を拡大=日中欧米・中東を開拓、商談会も
都の予算、総額1220億バーツ=BTS関連費60億バーツを計上
88TH、下期に海外開拓を加速=ペットフード参入
AISとファーウェイ・クラウド=製造業のAI活用を支援
メキシコ建設市場に商機=建材・空調、工業団地開発で需要
[企業]
オリジンが住宅依存を軽減=ホテル・物流など収益源多様化
[社会ニュース]
ビアホール火災で店主を送検=37人死亡、過失致死など6容疑
韓国人の海外薬物密輸が急増=タイでの摘発、カンボジアに次ぐ
チェンマイ、HIVに警戒=新規感染は年約700件
英国留学のタイ人姉妹=国際発明大会で金賞
バンコク都が税収増へ法改正案=たばこ・宿泊税を新設
NBTC委員長の審理請求を棄却=中央行政裁、資格問題巡り
[レポート]
タイの自動車工業:2026~2028年の見通し
[BOI認可事業]
7月1日認可5事業

コメント