NMBミネベア・タイ=ロッブリに航空機部品新工場
ミネベアミツミ・グループのNMBミネベア・タイは6月12日、投資委員会(BOI)の認可を受けたロッブリ県の新工場棟の開所式を開いた[=写真]。世界的な航空需要の回復を背景に、エアバスやボーイング向け超精密航空機部品の増産を図る。

式典にはBOIのナリット・トゥードサティラサック事務局長が出席した。同事務局長は、26億バーツ超を投じた新工場について、「地域における航空機部品生産拠点としてのタイの潜在力を改めて示すものだ」と述べた。
新工場では、ボール、レースブッシュ、スフェリカルベアリングなど飛行制御システム関連部品のほか、ボルト、スリーブ、フィッティングといった機体構造・締結部品など多様な製品を生産する計画だ。総床面積は1万6500㎡で、超精密加工設備や自動化システムを導入している。
NMBミネベア・タイは1982年、ミニチュアベアリング製造事業でタイへ進出した。タイを日本国外の中核生産拠点の一つと位置付け、電子部品、医療機器部品、機械、家電、自動車部品、航空機部品へと事業領域を広げてきた。これまでにBOIから65件の投資認可を取得し、累計投資額は1150億バーツを超える。現在は3万1000人以上のタイ人従業員を雇用し、アユタヤ、パトゥムタニ、ロッブリ、チョンブリ、ラヨンの5県に計10工場を展開している。ミニチュア・ボールベアリングの生産能力では世界最大級を誇り、日本、シンガポール、中国、米国、欧州などへ輸出している。
航空機部品事業は2003年に開始した。超精密加工技術と品質管理体制を磨き上げ、航空業界の厳格な基準に対応してきた結果、エアバスとボーイングの認証を取得し、20年以上にわたり世界の航空機サプライチェーンへ部品を供給している。
今回の26億バーツ超の追加投資は、単なる工場拡張にとどまらない。タイをミネベアミツミ・グループ航空事業の「グローバル・コア・ファクトリー(世界レベルの中核工場)」へ引き上げる戦略の一環と位置付ける。また、高度技術開発への対応と長期的な競争力強化を視野に、アユタヤ県に研究開発センターも設立する。
ナリット事務局長は、「ミネベアの継続的な投資拡大は、世界のサプライチェーンにおける重要な生産拠点としてのタイへの信頼を示すものだ。高度な技術と厳格な安全基準が求められる航空機部品分野への投資は、タイ産業の高付加価値化や質の高い雇用創出、タイ人技術者への技術移転につながる重要な一歩になる」と述べた。
一方、ミネベアミツミ・グループの吉田勝彦代表取締役社長兼最高執行責任者(COO)兼最高財務責任者(CFO)[=写真左]は、「タイで23年間にわたり航空機部品を生産してきた経験から、タイには世界水準の航空機部品生産拠点となる十分な潜在力があることが証明された」と強調した。「世界の航空機サプライチェーンが人材不足の影響を受けるなかでも、タイは極めて高い生産の安定性を維持している。こうした強みは世界の製造業のなかでも際立っている。グループの中核生産拠点としてタイの位置付けを維持し、タイ経済の持続的な発展と価値創造に貢献するため、今後も投資を拡大していく」と語った。
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