バーツ連動型ステーブルコイン=中銀が導入に向け年内に公聴会
タイ中央銀行は、デジタル金融やイノベーションへの対応を進める一環として、バーツに連動するステーブルコインの導入を進める方針だ。ウィタイ・ラタナコーン総裁[=写真]が明らかにした。

ウィタイ総裁は、efinancethai主催の会議「Capital with Purpose」で講演し、年内にもバーツ連動型ステーブルコイン導入計画に関する公聴会を実施する予定だと述べた。国内で流通するステーブルコインについては、厳格な導入要件を設ける方針を示した。
最も重要な条件は、ステーブルコインがタイバーツ建ての準備資産によって1対1で完全に裏付けられていることだ。第1段階では金融機関による決済用途に限定して利用を認め、それ以外の用途は今後検討する。
ウィタイ総裁は、この取り組みについて、世界的にデジタル通貨への関心が高まる中、技術革新と金融システムの安定性、規制当局による適切な監督を両立させる狙いがあると説明した。
一方、国境を越えたモバイル決済については、タイ国内で個人向けQRコード決済を利用する場合、決済通貨はバーツに限定されるとの原則を改めて強調した。アリペイやウィーチャットペイなどを利用した人民元建ての個人向けQRコード決済は認められておらず、BOTは各プラットフォーム運営会社と連携して取引内容を確認し、規制違反がないか監視を続けている。
規制当局は、2025年2月から2026年5月までの間に、アリペイやウィーチャットペイを利用した個人間の人民元送金に使われた約5000件のアカウントを停止した。認可を受けた決済サービス事業者にはバーツ建て取引のみを処理する義務があり、違反した場合は是正命令や罰金、業務停止、免許取り消しなどの措置を受ける可能性がある。
また、個人向け外国為替証拠金取引(FX)サービスについては、中銀に投機目的のFX取引事業へ免許を付与する方針はないと改めて表明した。
ウィタイ総裁は、タイのデジタル決済市場が変化するなか、中銀はフィンテック分野のイノベーションを後押しすると同時に、通貨の流れを適切に管理し、消費者保護を確保するという2つの役割を果たしていく考えを示した。
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