2026年6月4日(木)号

MTABを7月開催=次世代モビリティの国際拠点へ

 インフォーマ・マーケッツは、5つの業界団体・産業パートナーと連携し、「MobilityTech Asia – Bangkok 2026(MTAB)」を7月1~3日にシリキット国際会議場で開催する。同イベントを、次世代モビリティ産業を結ぶ「グローバル・マッチング・ハブ」として発展させる方針だ。アジア有数のクリーンエネルギー展示会「ASIA Sustainable Energy Week 2026(ASEW)」と同時開催され、世界各国から3万2000人超の来場を見込んでいる。
 世界の自動車産業は現在、従来型の生産モデルから、EV、AI、スマート輸送システム、自動運転技術を中心とした新たな段階へ大きく転換している。こうしたなか、タイは政府、産業界、研究機関、国際機関の連携を通じてスマートモビリティ分野のエコシステム構築を急いでおり、次世代自動車産業の地域ハブとしての役割拡大を図っている。
 その中核イベントの一つとして開催されるのが「MobilityTech Asia – Bangkok 2026」だ。「スマートモビリティのサプライチェーンをつなぐグローバル・マッチング・ハブ」をテーマに掲げ、先端技術開発企業、自動車メーカー、投資家、政策担当者、世界のサプライチェーン関連企業を結び付ける国際プラットフォームとして開催される。同イベントを通じ、スマートモビリティ産業におけるビジネス機会の創出や投資誘致、戦略的提携拡大につなげたい考えだ。
 工業経済事務局(OIE)のスパキット・ブンシリ局長[=写真中央]は、「タイならびにアセアンの自動車産業の方向を左右する重要な潮流は、次世代モビリティへの急速な移行だ」と指摘した。EV、コネクテッドカー、AI、自動化システムなどが、世界の自動車産業における新たな標準となりつつあると説明した。


 政府は、イノベーション、技術開発、投資支援、国際協力などを通じ、次世代産業の育成を後押しする政策や方向性の策定で重要な役割を担っていると強調した。これにより、タイの長期的な競争力向上を図るとしている。
 さらに、MTABについて、政府、産業界、研究機関、海外パートナー企業を結び付ける重要なプラットフォームになると述べた。技術、投資、国際協力を連動させることで、次世代自動車産業のエコシステムを包括的に支援し、タイを地域のスマートモビリティ・ハブ、自動車産業の中心地へ押し上げる役割を担うと話した。
 タイ自動車インスティチュート(TAI)のクリアンサック・ウォンプロムラット所長は、「次世代自動車産業は、国際標準、先端技術、品質認証システムによって支えられている」と述べ、タイ企業には世界市場で競争するため迅速な対応が欠かせないと指摘した。
 同インスティチュートは今年、インフォーマ・マーケッツ・タイランドと共同で「Automotive NQI Conference 2026(ANQIC 2026)」を開催する。同会議は「タイの国際競争力強化」をテーマに掲げ、質の高いインフラを通じてタイ自動車産業の競争力向上を図る。標準化、試験、認証、計量分野を含むインフラシステムの高度化を進め、将来の自動車産業における信頼性、安全性、持続可能性の基盤構築につなげる。
 タイEV協会(EVAT)のスロート・セーンサニット会長は、「タイのEV市場は急速に成長しており、タイは世界のEVおよび主要部品生産拠点となる高い潜在力を持っている」と述べた。背景として、自動車産業基盤、サプライチェーン、政府支援体制の充実を挙げた。
 EVATは今年、「タイのEVの未来を切り拓く:高度連携型サプライチェーンの実現」をテーマに国際会議「iEVTech 2026」を開催する。同会議では、メーカー、技術開発企業、投資家、アナリスト、バイヤーを世界各国から招くほか、スマートモビリティ時代への対応を進めるタイの部品メーカーに海外先端技術企業との商談や協力の機会を提供する。産業レベルでの連携強化を通じ、タイのEV・スマートモビリティ産業のサプライチェーンの国際競争力向上を後押しする。
 キングモンクット工科大学トンブリ校(KMUTT)のモビリティ・車両技術研究所(MOVE)所長のヨットポン・ローオンワン博士は、「現在、AI、スマート輸送システム、自動運転技術が、世界の移動・輸送産業の未来を大きく変えつつある」と述べた。安全性、エネルギー効率、リアルタイムデータ接続などの分野で、次世代モビリティ技術が急速に発展していると説明した。
 MOVEは今年、「スマートモビリティのためのグローバルな知識の連携」をテーマに「Future MOVE Forum」を共同開催する。同フォーラムは、国際的な知識、イノベーション、先端技術を共有する場として位置付けられており、次世代モビリティサービス、自動運転・コネクテッドモビリティ、水素エネルギー車と関連インフラ技術などを主要議題とする。また、「タイEV産業展望」を通じ、タイEV産業の発展方向についても発信する。学術界、産業界、政府機関の連携を強化し、研究成果やイノベーションの実用化を後押しすることで、タイを将来的な地域スマートモビリティ・ハブへ押し上げる考えを示した。
 インフォーマ・マーケッツ・タイのサンチャイ・ヌンブンナム総支配人は、「MobilityTech Asia – Bangkok 2026」の最大の特徴は、世界規模のビジネスマッチング拠点として機能する点にある」と述べた。イベントには、世界のスマートモビリティ産業のサプライチェーンに関わる幅広い関係者が集まる。自動車メーカー、EV技術開発企業、部品メーカー、充電システム企業、電池関連企業、スマートインフラ事業者、投資家、政策立案者、国際機関などが参加する予定だ。
 MTABは、こうした関係者を結び付けることで、国際的なビジネス機会の創出や投資連携、技術協力の拡大につなげ、タイとアセアン地域のスマートモビリティ産業の発展を後押しする役割を担うとしている。
 会場には、世界各国から250を超える企業・ブランドが出展する予定で、主な参加企業には、アンフェノール、ボッシュ、BYD、デルタ・エレクトロニクス、日立、ファーウェイ、東芝などが含まれる。また、200を超える国際会議・セミナーも開催される予定で、EV、AI、スマート輸送システム、自動運転技術、水素エネルギー技術、次世代電池、次世代インフラなど幅広いテーマを扱う。
 さらに、ビジネスマッチングイベントも実施し、地域ならびに世界レベルでの投資、提携、戦略的協力の機会創出につなげる。
 会場内には最新技術を紹介する特設ゾーンも設置される。主な展示エリアには、「Hydrogen District」「FUTUREGEN Mobility District」「Data Center & Cloud District」「Carbon Free Valley」「Sandbox Experience」「Startups Alley」などがあり、次世代自動車産業とクリーンエネルギー産業の将来像を発信する。

その他のニュース
[経済ニュース]
全国5地域の商業会議所が連携=経済活性化へ提言取りまとめ

工業相がマプタプットを視察=港湾第3期開発や環境管理を確認

ワラーウット工業相=メルセデス・ベンツと協議

FTIがエネルギー相と会談=安定供給強化へ協力

SCB・Xが未来金融戦略提示=ブロックチェーン基盤構築を加速

砂糖供給過剰の可能性=インドネシア自給政策

PTT、第1四半期は増益確保=中東危機下で供給網・財務基盤強化

IRPCは操業安定を優先=原料確保と財務規律重視

GC、第1四半期は増収増益=低炭素・高付加価値事業を拡大

EGCOグループ=第1四半期純利益349%増

サビーナ=第1四半期は減収増益

[社会ニュース]
ラオス洞窟遭難、5人救出=残る2人の捜索続く

スラサック観光・スポーツ相=LOVE PRIDE 2026開幕式に出席

5月31日「世界禁煙デー」=喫煙は15種類のガンを誘発

アユタヤ歴史研究センター再開へ協力=日タイ外交関係樹立140周年で連携

イミグレがTHIM開発=出入国手続きをデジタル化

[レポート]
26年第1四半期の経済状況=生産面

[レポート]
26年第1四半期の社会状況=家計債務

[BOI認可事業]
5月6日認可7事業

あわせて読みたい
無料トライアル 【無料トライアルのご案内】 タイ経済パブリッシングは毎日(土日祝を除く)、A4サイズのPDF版ニュースレターを定期購読者様にメール配信しております。 購読料金...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次